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2015 12/11 [Fri.]

チャンピオンシップレビュー-主導権を握っていたのは?-

今季のJ1リーグのフィナーレを飾った明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ。年間で最多の勝点を獲得した広島と昨季の三冠王者であるG大阪が激突した。そこでデータを使ってこの試合を振り返ってみる。

図表1

図表1

図表1には第1戦と第2戦における15分毎のデータを載せた。初戦の前半はボールポゼッションこそほぼ同じだったが30m進入(相手のゴールラインから30mの地点に入った回数)など、その他の項目を見るとG大阪が優位であったことが分かる。

図表2

図表2

それを呼び込んだ要因は何か。1つは相手のウイークなポイントを突いたことが挙げられる。図表2に載せたのはアタッキングサードの左側へ出したパス数と成功率だ。これを見ると、この試合における本数は今季で最も多く、成功率も非常に高い値であった。相手の攻撃の強みであるミキッチの背後を巧みに狙っていたと推測できるだろう。それを示すかのように、遠藤のプレーは左サイドの高い位置で多くなっていた(図表3)。また、パスの総数ではアウェイチームが336本であったのに対して279本。しかし、敵陣に限定すれば相手の109本を上回る176本のパスを出していたのだ。それだけ彼らの戦い方がうまくいっていたといえる。

図表3

図表3

また、マイボールにした位置を見るとG大阪は64回中で19回が敵陣であった。前からプレスを掛けたことが奏功して相手のミスを引き起こし、先制点を奪取したことは記憶に新しいはずだ。その後に退場者を出した以降は猛攻を受けて(図表1)2失点を喫したとはいえ、G大阪としてはうまくゲームを進めていたと言えるのではないだろうか。

G大阪にとって第2戦は勝利かつ2点以上を奪うことが必須であったことで、図表1に示すように序盤からボールを保持して攻撃を仕掛けた。その流れのままセットプレーから得点が生まれるなど、指揮官が「素晴らしい戦いができた」と評したように、プランを見事に遂行。逆転への期待が高まったことは間違いないだろう。

その流れを変えたのは、広島の途中から出場した選手たち。貴重な同点弾を奪取した浅野は、後半12分からの出場ながらトラッキングデータを見るとスプリントをした距離は389mで、チーム内で最長。柏は今季のクロス数はリーグ内で3番目の多さとなる149本で、成功率はミキッチよりも10%高い30.2%。見事にクロスからゴールをおぜん立てした。

2試合を振り返った時に主導権を握っていた時間が長かったのは、もしかしたらG大阪だったかもしれない。しかし、それに動じず結果を残したのは広島だった。まさに、王者にふさわしい戦いだったといえるだろう。



2015 明治安田生命Jリーグチャンピオンシップ特設ページ


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