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新指標「KAGI」の見方とは?最高値となった2014年の甲府を検証
2019.3.27

前回のコラムで紹介したチームの新守備指標「Keep Away from Goal Index」略して「KAGI」。
2014年から2018年のJ1リーグを戦ったチームの中で、「KAGI」の歴代上位10チームと延べ90チーム(18チーム×5年間)のプロットは以下のようになっています。

2014年以降のKAGI

パッと見て分かるように、2014年のヴァンフォーレ甲府だけ飛びぬけた「KAGI」の数値を記録しています。一体どのようなシーズンを送っていたのでしょうか?

まずは、2014年のヴァンフォーレ甲府のシーズンサマリーから。

2014年の甲府

2014年の甲府の基本スタッツ

ゴール数とシュート数はリーグ16位ながら、被ゴール数と被シュート数がリーグで最少という、極めて優れた守備組織を構築していたことがうかがえます。

ボール支配率が43.9%と、対戦相手にボールを保持される時間の方が多かったことを考えると、1試合当たりの被シュート数が10本未満というのは驚異的ですね。

チームスタイル指標では、ロングカウンターの指数が最も高くなっています。

2014年の甲府のチームスタイル指標

また、ロングカウンターの際の関連プレーを見てみると、ロングパスの使用率がリーグ2位となっており、長いボールで一気に相手ゴール前を目指していたことが分かります。

ロングカウンター時のプレー

次に、ロングカウンター時にプレーに関与していた選手を見てみましょう。

ロングカウンター時の関与選手

ゴールとシュートのトップとなったクリスティアーノ選手はもちろんですが、全ての項目に名前の出ている新井涼平選手もキーマンだったに違いありません。

このシーズンの新井涼平選手の「プレースタイル指標」も見てみましょう。

2014新井涼平のプレースタイル指標

2014新井涼平のCBP

ボール奪取力において高い数値が出ており、チャンスビルディングポイントのボール奪取ポイントもリーグ全体で24位と上位にランクされています。

堅い守備で自軍のゴールに『KAGI』を掛け、ボールを奪ってから長いボールと走力を活かしたロングカウンターでゴールを狙う、というスタイルがデータから浮き上がってきます。

一方で傾向に偏りがある分、ゴール率0.7%(15位)、シュート率10.3%(17位)というようにフィニッシュに関わる数値は低い結果となりました。シーズンを13位で終えた甲府ですが、この精度が高ければさらに上位に入れていたかもしれませんね。

最後にこのシーズンで最も甲府の「KAGI」の数値が高かった試合を見てみましょう。

2014甲府の試合別データ

第33節のFC東京戦で、186という極めて高い数値を記録しています。
一体、どんな試合内容だったのでしょうか?

甲府vsFC東京のスタッツ

試合はスコアレスドローでしたが、特筆すべきはFC東京の「ペナルティエリア進入」の数です。ボール支配率が55%あったにも関わらず、なんと試合を通じて1回しか進入を許しませんでした。このシーズンのFC東京の「ペナルティエリア進入」平均回数が13.8回だったということを考えると、いかに凄いことかが分かります。

新守備指標「KAGI」は、「守備の際にどれだけ相手を前進させなかったか、相手を自陣ゴールに近づけなかったか」という観点で増減する指標なので、そこが分かりやすく出ているのではないでしょうか。

今シーズン、皆さんのお気に入りのチームが良い守備をできているのかどうか、その論点の一つとしてぜひ新指標「KAGI」も参考にしてみてください。

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