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コラムColumnsプレーデータ分析~13/5/26 長崎vs千葉~。

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プレーデータ分析~13/5/26 長崎vs千葉~
2013-05-29 16:00 RSS

第15節を終え、V・ファーレン長崎は勝ち点26で6位、ジェフユナイテッド千葉は同27で3位と、まだまだ混戦ながら上位グループに属する両チーム。しかしながら今月の調子は異なり、長崎は3日の北九州戦で勝利して以降、水戸戦、栃木戦とドローが続き、京都には敗戦。3試合白星がない状況で千葉を迎える。一方の千葉は、5月はここまでの4試合を全勝。苦しみながらも勝ち点を上積みし順位を上げた。今月、上位チームと対戦するのはこの長崎が最初となる。

長崎(左)と千葉(右)のスタメン・フォーメーション

交代は主なもののみ

Jリーグ一年生ながらここまで好成績を収めている長崎。その屋台骨となっているハードワークはこの試合でも見られた。前線からブロックを組み、相手が縦パスを入れそうなタイミングでプレスを強め、パスコースを塞ぐ。千葉が後ろから前線へロングパスを放り込むことが少ないことを考え、相手のセンターバックである竹内と山口に対してはあまりプレスにいかず、ハーフウェーライン付近でボールに厳しく当たりに行った。

その結果、千葉は自陣でボールを回す時間が増え、敵陣へ縦パスが出せない状況が続いた。千葉の自陣から敵陣への縦パスの割合は、最近5試合と比較しても7%減少。本数で見ると、最近5試合の平均値が64本なのに対しこの試合では52本で、猛攻を仕掛けた75分以降のデータを除くとわずか35本。長崎の守備網を組織として突破することができない時間が多かった。

そんな状況下でも一瞬の隙を突いた千葉は先制点を奪った。しかし後半10分、長崎は小笠原のロングスローから最後は井上が鮮やかなボレーシュートを決め同点に追い付く。さらに、流れを引き寄せた長崎は幸野を投入し、すぐさま逆転弾を千葉に浴びせる(こちらも発端となった攻撃はスローインから)。千葉がその後攻勢に転じたのは、長崎が守勢に回りラインが下がり始めた終盤15分であった。

セットプレーを除く

長崎の中盤の底を担っている井上と岩間。井上は同点ゴール、岩間は逆転ゴールのアシストという形で得点にも絡んだ。両者ともに試合を通してピッチを走り回っており、最終ラインに入ってパスを散らすこともあれば、ウイングバックの攻め上がり時には近いポジションを取り、サイド攻撃をサポートするシーンも見受けられた。どちらかが上がっている際には一方がカバーをしており、また攻撃から守備への切り替えも早かったため、動き回りながらもバランスは保たれていた。千葉のボランチ二人も広いエリアでプレーしていたが、どちらかというとピッチ中央に集約しており、リスクを負う場面は少なかった。

攻撃手段が少ない千葉は、セットプレーを除いて16本のクロスを上げたが、味方に渡ったのはわずか2本。失敗したクロスの内訳を見ると、競り合いで負けた1回を除いては、味方近辺にボールを運ぶことすらできず精度を欠いた。試合の中で攻撃パターンを変える長崎に対して千葉の攻撃は限られており、長崎にとっても守りやすい状況であった。

3試合勝ちなしという状況で千葉を相手に勝ち点3を獲得し、再び自信を取り戻した長崎。一方、5月の最終戦で黒星を喫し、改めて課題を突き付けられた千葉。両者は6月に神戸戦を控えている。強豪を相手に真価が問われる一戦となるだろう。


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プレーデータ分析~13/5/6 神戸vsG大阪~ 神戸完勝の裏側を探る
http://www.football-lab.jp/column/entry/342/

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