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コラムColumn【J2ラスト5】昇格プレーオフ争いの行方。

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【J2ラスト5】昇格プレーオフ争いの行方
2013.10.27

<J2も残り5節。注目は昇格プレーオフ争い>

 J2も37節までが終了し、残すところ残り5試合。現時点の首位は神戸で勝ち点75。2位がG大阪で74と優勝争いは最後までもつれそうだが、3位京都の勝ち点が66でG大阪と8ポイント差あり、よほどのことがない限り自動昇格は神戸・G大阪で決まりそうだ。
 一方昇格プレーオフ争いは3位京都が一歩抜け出しているものの4位千葉が勝ち点61、1ポイント差で5位徳島、6位長崎が続き、この3チームの順位争いは最後までもつれそうだ。
 そして、昇格ラインを狙えそうな位置にいるのは勝ち点6差で7位札幌、8位松本。7ポイント差ある9位岡山、10位栃木、9ポイント差の11位山形、12位東京Vあたりは3試合差なのでかなり厳しい位置ではあるが、ここまでがプレーオフ争いの対象チームと言っていいだろう。
 また、残留争いも熾烈だ。18位熊本以下の5チームが残留争いの対象チームとなり、全部で15チームぐらいが、昇格・残留争いをかけて必死になるだろう。
 今回のコラムでは、特に昇格プレーオフ争いに注目して、残り5試合の展望、注目選手を見ていきたい。

<最近10試合は中位チームが好調。昇格プレーオフ内チームは京都好調、千葉苦戦。>

 まずは最近10試合の1試合平均勝ち点と、それ以前の平均勝ち点を比較した表から、最近の好調・不調チームを見ていきたい。
 最近10試合で最も勝ち点を上げているチームは神戸と京都。神戸は連敗の後5連勝を上げ、上昇気流へ乗り首位となった。京都も現在6連勝中で唯一自動昇格を狙えるチームである。とはいえこの2チームも6勝3敗1分ペースで、上位も下位の力の差があまりないと言った方がいいかもしれない。

 ここ10試合で1試合平均勝ち点が増えたのは横浜FC、栃木、松本。横浜FCは28節に京都に勝利、30節でG大阪に引き分けてから波にのり、その後7戦で4勝3分と好調をキープ。栃木は監督解任後9月13日に松田監督が解任されたが、かわった松本育夫監督がメンタル注入し、就任後5戦負けなし。サビアをトップに起用したことと、パウリーニョの復帰が大きい。松本も夏場に千葉に勝利後勢いがつき4連勝、プレーオフ争いの中心となっている。

 一方、最も1試合平均勝ち点が減ったのは千葉。昨年に続き夏場に下位チームに取りこぼし、自動昇格争いから脱落した。走りきるサッカーが主体の長崎も、苦しい夏場を経て疲労がたまったからか、あるいは相手に意識されるようになってか勝ち点が伸び悩んでおり、昇格プレーオフラインに残る上で残り5試合が正念場だ。

<得点力アップが昇格プレーオフ争いの鍵を握る>

 次に各チームの最近10試合とそれ以前の1試合平均得点&失点ランキングを確認していきたい。まず失点から見ていきたいが、現在最少失点は神戸と長崎が37失点でトップ。続いて岡山が続く。
 また最近10試合で見ると愛媛、徳島が0.8点でトップ。ただ1試合平均1失点以内におさえているのはこの2チームのみで、最近10試合以前との比較で見ると、22チーム中17チームで1試合平均失点が増加している。全体的に守備力が低下しているのがJ2の傾向なのかもしれない。

 一方得点を見ていくと、G大阪が下馬評通りダントツのトップ。レアンドロ退団後、宇佐見、ロチャが期待通りの活躍を見せており最近10試合の得点もトップ。次いで神戸が2位だが、最近10試合で見るとG大阪と同水準の得点力となっており、最近10試合以前との比較で最も上昇したチームだ。序盤はポポの固め打ちだったが、最近は森岡がレギュラーに定着してからボールが前線で収まるようになりチームが活性化。自らも4得点をマークしている。また小川も7得点上げており、いろいろなところから点がとれるようになっているのが好調の要因か。

 また最近10試合で得点力がアップしたチームを見ていくと、2位栃木、3位岡山、4位横浜FC、5位札幌、6位松本と、昇格プレーオフ争いをしている中位チームが並んでおり、先ほど紹介した勝ち点が上昇しているチームとも符合する。従って守備をしっかり固める力というよりも大事な試合でしっかりと得点を取る得点力の方が、昇格プレーオフ争いで勝っていくための重要なファクターと言えるだろう。

<得点力アップの鍵を握る決定力のある選手は?>

 次に得点力アップの鍵を握る決定力のある選手、チャンスメイクに貢献している選手を見つけるべく、プレーオフ圏内チームの注目選手を見ていきたい。

<京都:横谷繁/9ゴール10アシスト>
今季G大阪から期限付き移籍ながら、リーグトップクラスの成績をおさめている。最近好調でコンスタントに1点ずつ取っており、今後も彼がボールに絡むことが勝利への近道か。
・アシストランキング3位、パスCBPランキング2位
・最近10試合得点ランキング5位(6得点)
・最近10試合攻撃CBP3位、パスCBP2位
・チーム内得点ランキング2位

<千葉:ケンペス/21ゴール3アシスト>
J2得点王だが固めうちの印象が強く、コンスタントにゴールができればジェフ昇格の道は近い。
・得点ランキング1位、シュートCBP1位、ドリブルCBP12位
・最近10試合得点ランキング3位(7得点)
・最近10試合全体シュートCBP8位

<徳島:津田知宏/14ゴール3アシスト>
チームトップのゴール数だが最近4試合連続無得点中。アレックスをはじめサイドからのクロスをしとめることができるかが鍵。
・得点ランキング5位、シュートCBP6位
・最近10試合得点ランキング12位(4得点)

<長崎:小松塁/4ゴール0アシスト>
夏に大分から期限付き移籍。190cmと恵まれた体を持つが、ドリブルもできるストライカー。途中出場が多いが4得点を挙げてスーパーサブ的存在となっている。堅守長崎の昇格の切り札になり得るか。
・最近10試合得点ランキング12位(4得点)
・チーム内シュートCBP1位

<札幌:内村圭宏/14ゴール0アシスト>
札幌のエースストライカーは最近10試合の中で4試合連続得点と上昇気流に乗っている。彼にボールを集めてコントロールの利いたシュートをチームが打たせることができるか。
・得点ランキング5位、シュートCBP7位、ドリブルCBP15位
・最近10試合得点ランキング9位(5得点)
・最近10試合ドリブルCBP8位

<松本:船山貴之/10ゴール6アシスト>
松本の10番は得点もチャンスメークもできる中心選手だが、最近は得点がない。前節欠場が気になるが、彼のシュート決定率が上がってくればプレーオフの切符をつかめるはず。
・ドリブルCBP3位、クロスCBP12位
・最近10試合得点ランキング9位(5得点)
・最近10試合アシストランキング12位
・最近10試合ドリブルCBP3位

<岡山:清水慎太郎/4ゴール1アシスト>
今年の8月に大宮から期限付き移籍してから、8試合で4得点をマーク、思い切りのよいドリブルとシュートが持ち味。彼の積極性がチームに勢いを与えられるか。
・最近10試合得点ランキング12位(4得点)
・チーム内得点ランキング3位、シュートCBP2位

<栃木:サビア/15ゴール2アシスト>
栃木といえばクリスティアーノだが、監督交代後大爆発しているサビアがチームに勢いを与えている。現在シュート成功率30%で、この水準をキープできればプレーオフへの滑り込みがあるかもしれない。
・得点ランキング2位、シュートCBP9位
・最近10試合得点ランキング1位(9得点)
・最近10試合シュートCBP3位

<残り5試合の対戦カードの展望>

 最後に、残り5試合の対戦カードを見ながら、今後の展望を見ていきたい。上の図は残りの対戦カードと現在の順位の合計数を表示したものだ。

 まず最も順位の合計数が高い(つまり下位との対戦が多い)のは岡山。ただ岡山は降格争いチームとの対戦が3試合あり、38・39節で連勝できると徳島との直接対決でプレーオフ圏内に入れる可能性が出てくるだろう。

 一方最も上位との対戦カードを残しているのが3位京都。唯一自動昇格の望みもあり、札幌にしっかり勝ち、その後神戸、G大阪に連勝できれば自動昇格も見えてくるのではないか。一方ここで3連敗すると、千葉、徳島、長崎に3位の望みが出てくるだろう。

 徳島もG大阪との対決を残し、40節に岡山、そして最終節に長崎との直接対決を残している。長崎も39節からプレーオフ圏内チームとの戦いを残しており、厳しい戦いが続きそうだ。千葉は札幌、長崎の時点でしっかりたたくことができればかなり有利な立場になるが、そこでつまづくと、栃木戦が重要な試合になってくるだろう。

 そして最も注目したいのが栃木。監督がかわってから勢いがあり、プレーオフ圏外の中で最も怖いチームではないだろうか。さらに京都、千葉、長崎とプレーオフ圏内にいる3チームとの直接対決を残しており、栃木の勝敗によって、京都・千葉・長崎の運命を左右するのではないだろうか。



 残り5試合、プレーオフ争いは去年より最後までもつれる予感。J1のサポーターもひいきのチームを見つけて、少しでもJ2に関心を持っていただければ幸いである。

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