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「最速の男は誰?」J1ドリブルスピードランキング
2016.10.3

トラッキングデータの取得が始まり、Jリーグ公式サイトでは走行距離やスプリント回数といったデータが掲載されている。このトラッキングデータと、これまでFootball LABで紹介してきたプレーデータを組み合わせることで、さらに多くのデータを生み出すことができる。そのデータ紹介企画の初回である本記事では、プレー時における選手のスピードのデータの中から「ドリブル」を取り上げたい。今季、最も速いドリブルを記録した選手は誰か。ドリブルが多い選手は、スピードという面においてどのような特徴があるのかを以下にまとめた。
※なお「ドリブル」の定義は、相手選手を抜こうとするなどして仕掛けたもの

ドリブル時 瞬間最高速度ランキング

ドリブル時のスピード変化

J1 2ndステージの11節までの試合で、ドリブル中の瞬間最高速度トップの数値を記録したのはクリスティアーノ(記録した当時は甲府所属)。5/14の名古屋戦での前半29分に見せたドリブルで35.96km/hを計測した。このプレーは試合のハイライトシーンに含まれており、映像を見ることも可能だ。


【ハイライト】ヴァンフォーレ甲府×名古屋グランパス「2016 J1リーグ 1st 第12節」(外部サイト・Youtube)

左サイドでパスを受けたタイミングから矢野貴章(名古屋)と対峙。一気に加速をして矢野のスピードを上回ると、約3.5秒後のシーンで最高速度を記録した。対する矢野もこの守備においては、最高速度33.47km/hを記録しているため、置き去りにすることはできなかったが、最後は中央へクロスを送るに至った。

ドリブルランキング上位者とスピードデータ

次に、ドリブル回数トップ10の選手たちがどのようなスピードデータを記録したのかを見てみよう。J1を代表するドリブラーの名前が並んでいるが、その特徴は様々だ。ミキッチ、柏(ともに広島)は初速、瞬間最高速度という面で遅い部類となっている。この傾向は彼ら個人の特徴でもあるが、広島のウイングバックというチームの性質による結果ともいえるだろう。時間を掛けたポゼッション状態から前進する際に、サイドに開いた位置でボールを受け、クロスを上げることを目的としたドリブルが多いことが影響しているからだ。先ほど紹介したクリスティアーノはもちろん、伊東純也(柏)やアダイウトン(磐田)も「高速ドリブラー」と称されるが、両者の違いはドリブル中のスピード変化にあった。アダイウトンはこの中でも初速(ドリブル開始時、ボールを受けるタイミングのスピード)が最も速く、加減速の少ない選手となっている。逆に、ハモンロペス(仙台)はドリブル平均距離が最も短いが、スピード変化の割合が最も大きくなった。ブラジル国籍の選手らしく、彼が得意とする緩急を付けたドリブルが数字となって表れている。

相手のドリブルを奪った選手の瞬間最高速度ランキング

最後に守備側のデータを紹介しよう。相手のドリブルからボールを奪い、ディフェンスに成功した選手のトラッキングデータから瞬間最高速度が速かったトップ5をまとめた。守備側として名前が挙がるのは意外だったが、トップは8/27の横浜FM戦での土居聖真(鹿島)。鹿島のFKによるチャンスの直後、横浜FMがカウンターを仕掛ける場面でスプリントしていたファビオにボールが渡ったが、全速力の土居が奪い返し、ピンチを防いだシーンだ。そのほかでは、冒頭に紹介したクリスティアーノのドリブルの相手選手として名前が挙がった矢野が4位に入った。こちらは宇佐美貴史(当時はG大阪)を相手にディフェンスに成功。名古屋のスピードスターといえば永井謙佑だが、今回は矢野の奮闘ぶりが目立った。


スピードに乗ったドリブルはサッカーの試合における魅力的なシーンの1つ。そんなドリブルをトラッキングデータ×プレーデータの融合でひも解くのは、新たな楽しみ、新たなサッカーの見方を今後も提供してくれるだろう。


クリスティアーノ 選手データ
http://www.football-lab.jp/player/1300103/

矢野貴章 選手データ
http://www.football-lab.jp/player/300132/

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