TEAM SELECT

コラムColumns昨季よりも"前"への意識が高まったセレッソ大阪。

HOME » 昨季よりも"前"への意識が高まったセレッソ大阪
昨季よりも"前"への意識が高まったセレッソ大阪
2021.4.2

DataStadiumアナリストに訊く vol.10

「DataStadiumアナリストに訊く」では、アナリストを交えたインタビュー形式のコラムで、サッカーの面白さや新たな気付き・視点を与えられるような連載を目指します。

今回はデータスタジアムのアナリスト、藤 宏明 さんに訊いてみました。

セレッソ大阪 2020シーズンとのスタッツ比較

——2021シーズン1発目の「アナリストに訊く」ですね。今季もよろしくお願いします。今回取り上げたいチームはセレッソ大阪です。オフシーズンに監督交代を行い、8年ぶりにレヴィー クルピ監督が復帰。J1開幕後は、大久保 嘉人選手の3試合連続得点で話題を集めました。開幕から7試合を終えた今、データから見える昨季との違いについて、教えてください。



[藤] まずは、昨季に比べてシュート系のデータが増加していることが挙げられます。シュート数が1試合平均で3本増加しているのを筆頭に、1試合平均ゴール、決定率、シュート枠内率といずれも昨季より良い数値を記録していますね。一方で1試合平均のパス本数は約100本減少しており、Football LABオリジナルの「チームスタイル指標」では自陣ポゼッションの割合が低下し、ショートカウンターの割合が上昇。パスの方向比率を見ると、前方向へのパス比率が高まっていることも分かります。スタイルの変化は確実にデータにも表れていますね。


——なるほど。ポゼッションスタイルから、より前への意識が高まったカウンタースタイルへの変化ということですね。

セレッソ大阪2020シーズンとのスタッツ比較-ボールゲイン

[藤] このデータからは、ボールゲインのエリアが高くなり、 ボールを奪ってからシュートまでが早くなっていることが分かると思います。


ボールゲイン…相手チームの攻撃から自チームの攻撃に切り替わった最初のプレー。画像内のDT、MT、ATはそれぞれディフェンシブサード、ミドルサード、アタッキングサード。

また、チームとして狙いを持ってプレーしていることは、試合後の選手コメントからも推測できます。

第1節柏戦(〇2-0)後の坂元選手のコメント(引用元:Jリーグ公式サイト)
——前半15分過ぎから押し込む時間帯も多かったが、攻撃全体の手ごたえは?
「昨季よりも前の意識は強くなったと思います。守備のベースは昨季から変えずに、攻撃の部分でゴールに向かうプレーを練習から全員で意識してやってきたので、それが実ったと思います。」

第5節大分戦(〇1-0)後の奥埜選手のコメント(引用元:Jリーグ公式サイト)
——奥埜選手はレヴィー クルピ監督の下でプレーするのは今季からだと思うが、手ごたえや魅力をどう感じながらプレーしている?
より前に前に、という矢印が強いサッカーだと思いますけど、ここ何年かセレッソがやってきた、良い守備をすることもベースに残しながらやっていこうという話はしています。」

——チームとして取り組んでいるスタイルがデータとして表れているのが分かりやすいですね。そんなチームの中でキーマンとして取り上げたい選手はいますか?


[藤] 私が注目しているのは右サイドバックの松田 陸選手ですね。昨季から1試合平均のクロス数が増え、すでにアシストは3を記録しています。昨季が2でしたので、すでに昨季超えを達成。他のデータを見ても、松田選手の平均ポジションが昨季よりも高くなり、クロス位置は敵陣のゴールラインにより近付き、深い位置まで進入したクロスの割合が増加しています。彼の積極的な攻撃参加は今季のトピックといえるでしょう。

松田陸のクロス-2020シーズンとの比較

具体的に松田選手のクロスに誰が合わせたか(セットプレーを除く)を昨季と比較してみると、得点にもつながっているようにやはり大久保選手とのホットラインは今後も期待できます。松田選手のゴールから離れるアウトスイングのクロス、そして同サイドでコンビを組む坂元 達裕選手のゴールに向かっていくインスイングのクロスがC大阪の武器になることは間違いないです。

まだチームに合流を果たせていない新加入のアダム タガート選手(オーストラリア代表FW。19シーズンにKリーグで得点王)も得点力を期待されていますし、さらにアシスト数を伸ばしていけるのではないでしょうか。

C大阪はここまで7試合を終え、4勝1分2敗と悪くないスタートを切っているが、原川 力選手、高木 俊幸選手、坂元選手が負傷で離脱。本日のJ1第7節 vs鳥栖戦(4月2日 19:00K.O.@ヤンマー)から続く5連戦は今季最初の難関といえるかもしれない。無敗かつ無失点でJ1を席巻する鳥栖を相手にC大阪がどのようなパフォーマンスを見せるのか、しっかりとチェックしたい。


文:佐伯 渉

関連リンク

セレッソ大阪 2021 シーズンサマリー
https://www.football-lab.jp/c-os/

2021.4.2
J STATS

Columns

Tips

Graphics