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コラムColumns2021Jリーグ 先発陣の新戦力率(5/23終了時点)。

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2021Jリーグ 先発陣の新戦力率(5/23終了時点)
2021-05-26 21:00 RSS

各チームの合流が遅れていた外国籍選手も続々と出場を記録し始めたこの段階で、今季ここまでにおける「先発メンバーの新戦力率」を全チーム分算出した。

※先発メンバーの新戦力率=新戦力の総先発数÷総先発数(各チームの試合数×11)
※新戦力:外国籍選手を含む新加入、期限付き移籍による加入、レンタルバックによる復帰
(昨季特別指定選手・2種登録選手→今季正式加入 も新戦力として算出)
例:清水エスパルス
現在の試合数→15 総先発数:165 うち新加入の先発数:71 
「先発陣の新戦力率」=71/165=43.0%

リーグ別で見ると、J1全体の先発選手における新戦力の割合は22.4%で、J2やJ3とは数字に差が生まれている。これは特殊な状況である今季に限らず、コロナ禍前の19年も同様の傾向となっており、「J1ではJ2やJ3に比べ、新戦力選手が先発として定着しづらい」状況と言えそうだ。指揮官にとってもJ1の舞台でいきなり新戦力を先発として試すことはリスクが大きく、避けられているのかもしれない。

先発の過半数が新戦力となったチームは、いずれもJ2に所属するツエーゲン金沢レノファ山口FC松本山雅FCの3チームだ。
金沢は松田 陸丹羽 詩温の2人が新戦力ながらもここまで全15試合で先発を飾っている。そのほか、瀬沼 優司や、地元育ちの大谷 駿斗といった新参者も活躍中だ。
新監督を迎えた山口では、関 憲太郎渡部 博文らが新たなチームの顔として多くの試合に出場。また、松本では外山 凌河合 秀人、レンタルバックとなった下川 陽太らが主力としてスタメンに多く名を連ねている。

この3チームは、昨季思うように結果が出せず、オフシーズンに大幅な選手の入れ替えがあったことが共通点として挙げられる。序盤戦を終え、新たなチームに十分溶け込んだ選手たちがどのような戦いを見せるか。今後注目のクラブと言えるだろう。

J1でトップとなったのは、清水エスパルスだ。こちらも、昨季苦しんだ結果、オフシーズンにチーム編成を大きく変えて今季に臨んでいる。J1はリーグ全体で見ても、「昨季結果が出なかったチーム」の新戦力台頭が比較的目立つ傾向にあり、昨季からの巻き返しを図るためには新戦力と既存戦力の融合が大きなカギだ。

先発陣の新戦力率が比較的高く、かつ今季大きく飛躍しているクラブとしてはアビスパ福岡サガン鳥栖の九州2クラブが挙げられる。新戦力がますます存在感を高めていくであろう今後はさらなるステップアップに期待がかかる。

※各クラブの主な対象選手は近日紹介予定。

文:増田 椋斗

2021-05-26 21:00 RSS
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