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コラムColumns2021夏移籍J1→J1 注目選手のスタッツ(8/6時点)。

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2021夏移籍J1→J1 注目選手のスタッツ(8/6時点)
2021.8.9

2021年の夏移籍から、
「J1→J1移籍」した注目選手のスタッツを取り上げる。(データや情報は8/6時点)

柏から浦和へ移籍した江坂任は、近年チャンスメイクと得点能力の両方で好スタッツを残している、J屈指のアタッカーだ。昨季は自ら9ゴールを挙げただけでなく、スルーパスの数はリーグ1位、ラストパスの数はリーグ1位タイで、MVPを獲得したオルンガの「相棒」として大活躍を見せた。新天地の浦和にはシュート枠内率65.4%と、類まれなシュート技術を持つ「ストライカー」キャスパー ユンカーが在籍しており(今季15本以上シュートを打った選手の中で最も枠内率が高いのがユンカー)、昨季の江坂・オルンガコンビのように、多くのゴールに絡むプレーが期待される。

新たに清水への移籍が決まった松岡大起は、若くして鳥栖の主力となり、長年チームに貢献してきた守備的MFだ。同世代のJリーガー(2001年以降生まれ)と比較しても、「J1経験値」という点では横に並ぶものはおらず、日本の将来を担う有望選手といっても過言ではない。今季はここまで「フル出場時の平均走行距離」においてリーグ2位の数字を記録しており、豊富な運動量を披露。また、パス数・タックル数・シュートブロック数・インターセプト数といったあらゆる種類のスタッツにおいてチーム上位の数字を残し、「鳥栖の心臓」として絶大な存在感を示した。清水でも定位置をつかみ、さらなる活躍を見せられるか。

浦和から柏への移籍が決まった武藤雄樹は、2015年に13ゴール、2016年に12ゴールを挙げるなど、スピードを武器に多くの得点に絡んできたアタッカーだが、近年はややゴール・アシストに減少傾向がみられる。それでも、的確なポジショニングや前線からの守備などでチームに貢献する力は大きく、直近3年の「武藤が先発した試合」は、大きく勝率が上昇。特に、今季の先発した試合の勝率は80%と、まさに勝利の立役者として活躍を見せた。残留争いに巻き込まれつつあり、厳しいチーム状況の柏において、彼の加入がどれだけ効果を発揮するか、注目が集まる。

その柏から大分への移籍が決まったのは、呉屋大翔。G大阪でプロキャリアをスタートさせたストライカーは、これまでJ1においては突出した成績を残せていないものの、2019年のJ2では22ゴールをマーク。ドリブル、裏抜け、ポストプレーと、FWに求められる能力を満遍なく有しており、ポテンシャルは十分だ。新天地である大分は、今季攻撃面での数字が芳しくなく、シュート数はリーグ最下位で敵陣内でのパスもリーグ下位という結果に。「カタノサッカー」復活のために攻撃のテコ入れは不可欠で、その点においても最前線やシャドーでの起用が見込まれる呉屋にかかる期待は大きい。また、大分は他に増山朝陽野嶽惇也梅崎司といったサイドアタッカーを今夏補強しており、クロス数やサイド攻撃の数が増えてくれば、呉屋だけでなく、長沢駿ら他のFWの特徴もさらに生きてくることだろう。

浦和から横浜FMへ、「眠れる大器」杉本健勇のレンタルでの加入が決まった。2017年はC大阪で22ゴールを挙げ、得点王争いにも絡むなど日本屈指のストライカーとして名を残したが、以降は伸び悩んでいる。彼のこれまでの得点パターンを確認すると、横浜FMでの「復活のカギ」が見えてくる。浦和での2年半は主にPKでの得点に終わってしまったが、C大阪時代の2017~18年に限定すると、クロスとセットプレーから多くの得点を量産していることが分かる。新天地の横浜FMには正確なキックを持つ水沼宏太ティーラトン天野純といった選手が在籍。特に元チームメイトの水沼は杉本に対して2アシストを決めていて、連係面でもマイナス面はないだろう。もう1点、杉本のC大阪時代と浦和時代の異なる部分として、パス受け位置の違いが挙げられる。得点を量産した2017年は中央や左サイドの高い位置でのパス受けの多さが目立つが、今季の浦和でのパス受け位置はミドルサードが最も多い。中盤に下りての守備や、組み立て役としてのプレーが多かったこともあり、ゴール前でのプレーが減った結果、必然的に得点も減少する結果となってしまった。横浜FMでは、「より前でのプレーを増やし、水沼らの正確なボールに対して合わせる」場面を多く作ることができれば、元々の能力は間違いないだけに、再び「大器」として活躍を見せてくれる可能性は大きいだろう。

中村駿はシーズン前に加入した湘南を半年間で去り、新たに福岡へ加入することとなった。J1初挑戦となった今季は先発7試合にとどまったものの、山形時代は多くの試合で先発し、主力として存在感を見せている。特に、中盤の位置からの積極的な攻撃参加には年々磨きがかかり、シュート数は毎年右肩上がりに増加。また、元々守備力にも定評があり、スタッツで見るとタックル数などはやや減少傾向にあるものの、能力は十分。守備的なプレーが多く求められる福岡において、攻守両面で高い能力を持つ中村の加入は大きな意味を持つだろう。

文:増田 椋斗


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