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【U-23五輪代表】初の決勝進出へ導くキーマンとは
2012.8.7

シドニーオリンピック以来の決勝トーナメント進出を決めたオリンピック代表は、エジプトを3-0で退け、44年ぶりの準決勝進出を決めた。前線からのプレッシングでボールを奪った清武(ニュルンベルグ)がすかさず前にパスを供給、そこに快速永井(名古屋)が追いつきGKをかわして奪った1点目が、今回の関塚サッカーの戦い方を表す象徴的なシーンだったと言えよう。

ついにベスト4。次勝てば伝説となっているメキシコオリンピック銅メダルの記録を塗り替える。相手は直前のテストマッチで勝利したメキシコ。この大事な試合で勝利に導くプレイヤーをデータから見ていきたい。

【守備のキーマン】清武(ニュルンベルグ)、山口蛍(C大阪

 関塚ジャパンの原動力は4試合無失点の守備。オーバーエイジの吉田(VVV)、徳永(FC東京)が入ったことにより、ディフェンスラインが安定した。だがそれ以上に特筆すべきなのは前線からの積極的なプレッシングも好調の大きな要因だ。メキシコ戦も前からしつこく守備をして前線でボールを奪い、ショートカウンターを仕掛けることができるかどうかがメダル確定に向けた一つ目のターニングポイントとなるだろう。特にメキシコはパスサッカー主体なので効果が大きいはずだ。 

90分ベースでの守備CBP(守備CBPを90分換算したもの)を見ると、吉田(VVV)・鈴木(新潟)・徳永(FC東京)がトップ3だが、過去4試合におけるブロック数は清武(ニュルンベルグ)が1位。清武が前線からのプレスでボールを奪うシーンが増えればおのずとチャンスは増えるだろう。またインターセプト数は山口(C大阪)が1位。前線からのプレスで苦し紛れに出てきたパスをしっかりボランチの位置で奪いカウンターの数を増やしていきたい。

【チャンスメークのキーマン】清武(ニュルンベルグ)、山口蛍(C大阪

 続いてチャンスメークだが、こちらも90分換算の攻撃CBPを見ると清武がトップ。清武はパス(1位)・クロス(2位)ドリブル(2位)で当然ながら彼にフリーでボールを持たせることができるかが攻撃時のポイントとなるだろう。しかし、清武は相手もしっかりマークしてくると思うので、パスCBPが2位の東(大宮)と3位の山口(C大阪)にも注目したい。山口はパス成功率が88.0%とチーム1位ということもあり、ボランチから縦に決定的なパスを入れる回数を増やすこともポイントとなるだろう。東は怪我の影響で先発出場が微妙なだけに、山口に頑張ってもらいたい。

 

【決定力のキーマン】大津(ボルシアMG)、宇佐美(ホッフェンハイム) 

最後は決定力。現在オリンピック代表のゴール数は5。永井(名古屋)が決定的な仕事をしており、シュート決定率も18.2%とそれほど悪くない数字だ。ただ永井も怪我の影響で出場が危ぶまれるため、シュート決定率25.0%と決定力を見せつける大津(ボルシアMG)に注目だ。大津は枠内シュート率も25.0%となっており、枠の中に飛ばせばすべてがゴールとなっている。大津が枠内にボールを飛ばしてくれることを祈りたい。

もう一人上げるとするならば、枠内シュート率が66.7%と3本中2本を枠内に飛ばしている宇佐美(ホッフェンハイム)の奮起に期待したい。永井や東の離脱も懸念されるためにチャンスがあるはずだ。この試合で是非とも男を上げてほしい。

 データも4試合になって、想定した中心メンバーが順当に評価されるデータとなってきている。今回のチームは当初の想定通りに機能してくれているとも言えるだろう。メキシコをしっかりたたいて、なでしこに続いて、新しいサッカーの歴史を作ってもらいたい。

text by 木下陽介

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