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[J1] 攻守の切り替えデータにおいて、昨季から変化したチームは?
2015.5.22

先日紹介した「[J2] 攻守の切り替えデータにおいて、昨季から変化したチームは?」のJ1版。今季の1stステージ第12節終了時点と昨季を比較し、該当データに変化があった2チームを紹介しよう。

まずは浦和レッズだ。1stステージのタイトルを争うG大阪、FC東京を破り、優勝に大きく前進した。AFCチャンピオンズリーグでは早々に敗退が決まってしまったが、気落ちすることなくモチベーションの切り替えに成功。浦和は昨季もタイトル争いをしただけにどのデータも良い数値を記録していたが、今季はより鮮明に特長が表れた。

ボールを奪ってからシュートに至る平均時間は昨季の21.2秒から18.3秒へ。新加入の武藤雄樹や、成長著しい関根貴大のドリブル突破が、浦和の攻撃をより直線的なものへ変化させた。表にはないが敵陣におけるワンタッチパス成功率も上昇しており、攻撃に良いリズムが生まれている。守備への切り替えを見ると、ボールを失ってから被シュートに至る割合が大きく減少。もともと高かった失った後5秒以内に取り返す割合は今季さらに上昇し、ディフェンシブサードでの平均ファウル数はリーグ最少、平均の被CK数(相手にCKを与えた数)もリーグ最少となっており、セットプレーですらチャンスを与えていない状況だ。

また、ミドルサード、ディフェンシブサードでのこぼれ球奪取率が増加しており、相手の二次攻撃を防ぐとともに自チームの攻撃回数を高めている。よりレベルアップした浦和が今年こそタイトルを獲るのか注目だ。

続いて紹介するのは横浜F・マリノスだ。今季からエリクモンバエルツ監督が就任し、U-20ブラジル代表で10番を背負ったアデミウソンを獲得したことで開幕前から注目を浴びていた。アデミウソン以外では目立った即戦力となる補強はなく、何人かの負傷者を除いては昨季と同じ顔ぶれになるのだが、データ上で見ると大きく変化していた。

まず簡単にデータの変化を紹介すると、ボール奪取位置の平均ラインは昨季最も高かったが、今季は約3.3mダウン。奪ってからシュートに至る平均時間も遅くなり、速攻でシュートに至る割合も減った。逆に相手の速攻機会は奪っており、ボールを奪われてから被シュートに至る時間は長くなっている。


今季の横浜FMは攻守においてリスクを冒さない傾向にある。守備への切り替え時はまず選手間、ライン間の距離を整えた後にプレッシングを行っているが、ミドルサード、アタッキングサードではむやみに飛び込まず、相手のスペースを消してミスを誘発させようとしている。現状はこれがはまる試合とはまらない試合があり、平均のボール奪取位置は低めとなった。運動量を上げてプレッシングを行っているので、横浜FMとしてはもう少し高い位置でボールを奪いたいところだろうが、現状でもバランスが整っているため相手としては攻略しづらく、「ロストから被シュートまでの平均時間」の時間が長くなっていることからも分かる通り、早い攻撃ができない状況に追い込んでいる。

攻撃面では昨季より全体のパス成功率は上がったが、前方比率は減少。アタッキングサードへの平均縦パス数は64.1本でリーグ17位の数だ(全体のパス数はリーグ5位)。成功率は低くないため、より確実性を重んじている傾向が表れているが、奪ってから10秒以内でシュートに至った割合の低さや、アタッキングサードでの奪取からシュートへ至った割合の少なさを考えると、多少リスクを冒してもゴールへ向かうプレーが今後は必要になってくるのではないだろうか。

少しずつ新しい形が見えつつも課題を残している横浜FM。今後は中村俊輔の復帰後にアデミウソンらとどう併用するのかも気になるところだが、2人のテクニシャンがうまく融合し、守備から攻撃への切り替えから攻撃面でも連動性が生まれれば、タイトル獲得レースに名乗り出るかもしれない。



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◆関連ページ

浦和レッズ シーズン比較
http://www.football-lab.jp/uraw/season/

横浜F・マリノス シーズン比較
http://www.football-lab.jp/y-fm/season/

[J2]攻守の切り替えデータにおいて、昨季から変化したチームは?
http://www.football-lab.jp/column/entry/604/

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