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チームの守備力を評価する新指標「KAGI」の提案
2019.2.14

従来、サッカーの守備指標においては、「タックル」「クリア」「(クロスやシュートの)ブロック」「インターセプト」「空中戦」といった、ボールホルダーや相手のプレーに対する直接的なアクションが対象となり、その数や成功率が指標の要素となっていました。自ずと、守備機会の多いチームや選手の方が評価の対象となる機会が多く、指標としても高く出る傾向にあります。

一方でチーム全体としての守備力を考えた際に、上記のように対応を迫られている状況まで攻め込まれていること自体をどう評価するかが問題になります。特に近年では、相手の攻撃を遅らせて守備組織を整えることや、なるべく高い位置でボールを奪ってそのまま速い攻撃に移ることを目的に、前線での守備も重要視されています。

そこで当サイト『Football LAB』では、「守備の際にどれだけ相手を前進させなかったか、相手を自陣ゴールに近づけなかったか」という観点から、チームの新守備指標「Keep Away from Goal Index」、略して「KAGI」を集計して公開します。具体的には、
・相手の攻撃時間のうち、自陣ゴールから遠い位置でボールを持っていた時間の割合が高い
・相手の攻撃が始まってから、自陣のペナルティエリアまで到達するのにかかった時間が長い
場合に高い評価となるように指標化しています。

本指標は2014年以降の全チームについて計算しているため、シーズンを跨った比較も可能です。

例えば、2014年~2018年の5年間のJ1リーグで最も「KAGI」指標が高いのは、2014年のヴァンフォーレ甲府の67.2でした。
http://www.football-lab.jp/summary/team_ranking/j1/?year=2014

同様に、2014年~2018年の5年間のJ2リーグで最も「KAGI」指標が高いのは、2014年のV・ファーレン長崎の58.6でした。
http://www.football-lab.jp/summary/team_ranking/j2/?year=2014

2014年J1リーグのKAGI(縦軸)と被ゴール(横軸)

また、「KAGI」と対になる指標として、「攻撃の際にどれだけ相手ゴールに近づけたか」を「Approach Goal Index」、略して「AGI」として公開します。

「AGI」は「KAGI」とは逆に、
・攻撃時間のうち、相手ゴールに近い位置でボールを持っていた時間の割合が高い
・攻撃が始まってから、敵陣のペナルティエリアまで到達するのにかかった時間が短い
場合に高い評価となるように指標化しています。

2014年~2018年の5年間のJ1リーグで最も「AGI」指標が高いのは、2016年の鹿島アントラーズの59.5でした。
http://www.football-lab.jp/summary/team_ranking/j1/?year=2016

2014年~2018年の5年間のJ2リーグで最も「AGI」指標が高いのは、2018年のFC町田ゼルビアの62.2でした。
http://www.football-lab.jp/summary/team_ranking/j2/?year=2018

2018年J2リーグのAGI(縦軸)とゴール(横軸)

「KAGI」「AGI」は各チームのシーズンサマリーページやシーズン比較ページ、リーグサマリーページにて掲載しています。

シンプルなデータ(得点数、失点数、シュート数、被シュート数)だけでは測れない「チームの攻撃/守備の質」について語る際に、これらの指標が参考になればと考えています。
これからも『Football LAB』のデータをお楽しみください。

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